2004年2月9日(月)19:49

拡大欧州委員会の構成が明らかに

ブリュッセル(AP)

EU拡大に伴う拡大欧州委員会の構成が明らかになりつつある。欧州委員会のライヨ・ケンピネンReijo Kemppinen広報官が月曜日に伝えたところによれば、5月1日に加盟を果たす新規10ヶ国すべてから、それぞれの欧州委員候補者が指名されたという。同広報官によれば、ロマーノ・プローディ欧州委員長はこの欧州委員候補者を称賛し、加盟国および欧州議会から承認を受けるに違いないとの確信を示したという。

10名の候補者には女性3名が含まれている。ケンピネン広報官は、候補者の指名は5月1日までに完了するものと考えていると述べた。これを受けて、欧州委員の数は現在の20名から30名に増えることになる。現委員の任期が11月で切れることから、差し当たり10名の新委員は無任所委員とされ、現行の部局に配属されるが、投票権は現委員と平等に認められる。ケンピネン広報官によれば、10名の新委員にはそれぞれ3名の職員が付けられ、独自の事務所が与えられるという。

ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、スペインの五大国は従来2名選出していた委員を1名に減らすことを了承したため、委員の数は将来再び20名に戻る。ケンピネン広報官は、新規加盟10ヶ国のほとんどが今回の候補者を次期新欧州委員会にも委員として送りたいとの意向を予告してきたと述べた。欧州委員会の構成に関する決定は夏になるものと見られる。しかしその前に加盟国の首脳は新欧州委員長を協議して任命する必要がある。

ポーランド政府はダヌータ・ヒューブナーDanuta Huebner欧州担当相を欧州委員候補者に指名した。ラトヴィアはサンドラ・カルニエテ Sandra Kalniete 外相、リトアニアはダリア・グリバウスカイテDalia Grybauskaite 蔵相を候補者に選んだ。キプロスはマルコス・キプリアノウ Markos Kyprianou 蔵相、エストニアはシイム・カラス Siim Kallas前首相、ハンガリーはこれまでEU大使を務めていたペーテル・バラシ Peter Balasz、マルタはジョー・ボージ Joe Borg外相、スロヴァキアはEU加盟主任交渉官のヤン・フィゲル Jan Figel、スロヴェニアはヤネス・ポトツニク Janez Potocnik欧州担当相、そしてチェコは環境相を務めたミロス・クツヴァルトMilos Kutzvart がそれぞれ指名された。

一方この間、イタリア選出のマリオ・モンティ欧州委員(競争担当)は再任に対する関心を示唆する発言を行った。同委員はブリュッセルで、6月の欧州議会選挙で欧州議員に立候補するつもりはないと表明し、もしイタリア政府から次期欧州委員として再び指名されたならば、これを「真剣に検討する」と述べた。ブリュッセルのEU筋では、モンティ委員がスペイン選出のペドロ・ソルベス経済・金融問題担当委員の後任に就くのではないかと憶測されている。

原題:Vergroesserung der EU-Kommission nimmt Gestalt an




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